7月20日21時追記、発表順番が変更になりました。ご注意ください!
日時
2013年7月21日(日曜日)14:00-18:00
注意:今回は日曜日開催です!
場所
東京大学駒場キャンパス10号館4階ALESSラウンジ
(カードキーが必要ですので、学外者の方は連絡係・寺沢拓敬までご連絡ください)
発表1
発表者
奥田朋世(The University of British Columbia)
発表タイトル
ライティングセンター研究の新しい視座
要旨
本発表では、日本の大学で今人気を集めているライティングセンターの理念、目的、設立動機などを批判的に考察する。さらに、アメリカにおけるライティングセンター研究を参考にしつつ、新しい研究課題を示唆する。
発表2
発表者
永瀬恵子(早稲田大学教育学研究科)
発表タイトル
文学教材の指導方法と質的研究の接点
要旨
本発表では、国語科教育のなかでも特に文学教材へ焦点を当て、これまでどのような質的研究が行われてきたか、その一端を明らかにする。また、教科教 育としての質的研究(本発表においては、主に授業研究のことを指す)の課題点についても浮き彫りにし、教科教育学におけるこれからの質的研究への示唆とな り得るような問題提起を行いたい。
発表3
発表者
田中祥子(東京大学総合文化研究科)
発表タイトル
【修論構想】海外滞在経験の無い日本人大学生の英語に対する意識 ―探索的ミックスド・メソッドを用いた質的研究
要旨
本発表は、発表者の修士論文のための研究構想に関するものである。近年、日本の大学英語教育において、国際共通語としての英語(English as an international language; EIL)が重要視される(森住他 2010)一方で、世論調査などでは多くの日本人英語学習者が個人的には英語の必要性を感じていないということが示されている(寺沢 2013)。英語に関するこれらの認識は、一見矛盾をはらむものである。本研究は、このような矛盾する認識を持つ日本人大学生が、一体どのような目的を持って英語学習に向き合っているのかを、探索的ミックスド・メソッドを用いて明らかにしようとするものである。特に本研究では、自由連想法を用いた個別インタビューを主要データとし、各参加者の態度を質的に分析していく。
発表4
発表者
寺沢拓敬(千葉商科大学・国立音楽大学[非])
発表タイトル
東アジア4ヶ国における英語教育機会の格差 ―社会統計分析に基づく国際比較
要旨
日本だけでなく世界中で、個人の英語力と職業的成功の結びつきが(実態レベルにせよ言説レベルにせよ)強まっている。それにともなって、英語教育機会 ―つまり、英語力を獲得するチャンス― の格差に、以前よりも厳しい目が向けらている。本発表では、日本での英語教育機会の格差に関する自身の先行研究(http://ow.ly/mHbyq)を踏まえ、新たに視点を東アジアに広げる。しばしば、日本以上の「英語熱」と称されることもある、中国・韓国・台湾の英語教育機会を社会統計データを用いて計量的に分析し、日本の格差と比較する。その結果をもとに、社会階層論・教育政策論への示唆とする。
発表5
発表者
嶋内佐絵(日本学術振興会(PD)・横浜市立大学[非])
発表タイトル
「英語はすべての日本人に必要か?」 ―インターネット国民投票『ゼゼヒヒ』における言説分析を中心として
要旨
本発表では、2012年12月に公開されたインターネット国民投票ウェブサービス、『ゼゼヒヒ』における質問事項「英語はすべての日本人に必要か?」に寄せられた回答を分析し、インターネット使用者の英語や英語学習に関する言説の整理を試みる。有効回答数823件の中でコメント(100字以内)が付与された約600件を、類似した意見やまとまった概念ごとにカテゴリー化することを通じて、必要論と不要論がどのような論理のもとに主張されているのかを明らかにした。