場所:東京大学駒場キャンパス18号館2F院生作業室(予定)
発表者および発表内容
1. 伊藤健彦(東大・人文社会・D1)
題名:外国人へのステレオタイプ的判断が集団間脅威に与える影響とその脅威が規定する対人行動や態度2. 永井敦(慶応・教育・M2)
博士論文の概要:
日常場面で会った外国人に対して、人はどのような対人判断をして、それが集団間脅威を生起させ、その脅威がどういった態度や対人行動を導くのか、その心理的プロセスを解明することが研究テーマである。特に、外国人へのステレオタイプ的判断による脅威への影響を調べるため、外集団バイアスマップによってカテゴリー分けされた「外国人」を用いる。
発表題目:
メタ言語能力と英語学力の相関について
発表要旨:
新学習指導要領において小学校外国語活動が必修化され、日本における早期英語教育が現実のものとなりつつある今、一方で、英語教育への新たなアプローチが展開され始めているように思える。それは例えば、大津(2004, 2005, 2006)にて提唱されている「ことばへの気づき」の育成を、小学校の外国語活動の中核に据えようという動きである。
その動きの中において、大津は小学校段階において、児童が「ことばへの気づき」を通じて、いわゆる「メタ言語能力」を高めておくことが、日本のようなEFL環境での意識的英語学習において、特に中等教育での本格的英語教育において、その成果を挙げるには決定的に重要であると述べている。
確かに、大津の議論には、経験的にも同意できる側面は多々あるし、それをサポートする議論も散見されるが、あくまで教育政策に対して提言を行っていく上では、そのエビデンスを提出することが不可欠であろう。それなしには、上記の議論は、机上の空論と言われても仕方がない。
そこで、本研究では、大津の言うように、「メタ言語能力」の高低が、中等教育における英語学習の成否と、何らかの関連を実際に持つのかどうか、実証的に明らかにすることを研究の目的とする。
本発表では、その研究の土台となる、「メタ言語能力」の尺度化、そして「英語学力」の尺度化について、その妥当性を特に議論したい。
<参考文献>
大津由紀雄(編)『小学校での英語教育は必要か』 慶應義塾大学出版会
大津由紀雄(編)『小学校での英語教育は必要でない!』 慶應義塾大学出版会
大津由紀雄(編)『日本の英語教育に必要なこと---小学校英語と英語教育政策---』 慶應義塾大学出版会
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