2013年6月22日土曜日

第24回例会(6/22)


日時
2013年6月22日土曜日 14:00-17:00
場所
東京大学駒場キャンパス10号館4階ALESSスタジオ


発表1
予定しておりました永井敦「妥当性とは何か?- Messick (1989)を中心に -」は発表者の都合によりキャンセルとなりました。ご了承下さい。


発表2

発表者
山村公恵(東京大学・総合文化)

発表タイトル
[修論構想] 理系大学院生の書き直しに見られる英作文産出過程と方略について
―Stimulated Recallを用いたインタビュー調査を通して―

要旨
 科学技術分野において英語は主要な国際共通語であり(Grabe & Kaplan, 1996)、理系研究者にとって論文執筆は重要な研究活動の一環である(Latour & Woolgar, 1979; Knorr-Cetina, D. K., 1981)。また、企業に所属する理系研究者であっても、メールや文書による英語でのコミュニケーション能力が求められる。こうした状況を鑑みると、日本の高等教育機関において理系の学生に効果的な英作文指導を行う必要性は非常に高いと考えられる。しかしながら、科学技術論文のコーパス分析に関する研究が多くなされている一方で、理系の非英語母語話者が実際にどのように英作文を行っているのか、実態を把握するために役立つような研究は数少ないのが現状である。本研究では、日本語母語話者の理系大学院生にメール形式の英作文課題を与え、stimulated recallを用いたインタビュー調査を通して、書き直しに見られる作文産出過程及び方略を明らかにすることを試みた。調査方法はRose(1984)を参考にした。課題作業中の参加者の手元と正面からの様子を録画し、作業終了直後に参加者と一緒に録画映像を見ながら、ポーズや単語の削除動作時に何を考えていたのかを尋ねた。
 本発表では、修士論文構想として研究概要と録画映像やインタビュー内容の一部を提示する。構想段階であるため、多くの方々からのご意見やご助言を求めたい。



発表3

発表者
寺沢拓敬(千葉商科大学・国立音楽大学[非])

発表タイトル
日本社会における英語以外の外国語の学習に対する意識

要旨
本発表では、日本社会の一般の人々が英語以外の外国語に対しどのような意識を抱いているか検討する。日本全国に居住する成人を対象とした無作為抽出調査データを計量的に分析する。この調査に含まれる「英語以外の外国語の学習に対する興味」設問を、ジェンダー・世代・学歴など基本属性とどのような関係にあるか、そして、英語に対する意識との関係はどのようなものか分析する。そのうえで、各外国語に対する興味は、どのような要因によって生じているかを考察し、第二外国語教育論への示唆としたい。